美のプロに訊く「雰囲気美人」の特徴と心がけたい5つの習慣

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目立つタイプではないけれど、なんとなく惹かれてしまう「雰囲気美人」。今回は「雰囲気美人」になるために心がけたい5つの習慣をご紹介します。簡単に始められることばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

人の心に残るのは、清潔感7・色気3の雰囲気美人

小田切ヒロさん ヘア&メイクアップアーティスト

確かなメイクアップテクニックと豊富な美容知識をベースに、独特かつ卓越したセンスを生かして幅広いジャンルで活躍中。

「顔立ちが美しいというだけでは、人の目には魅力的には映りません。清潔感ある装いや立ち居振る舞い、内から溢れる知性、そして周囲を心地良くする柔らかな空気感。様々な要素をバランス良く持ち合わせることで、人は『美人』の雰囲気を纏うことができるのです。特に大人の女性が意識したいのが、清潔感と色気のバランス。清潔感はホルモンバランスも関係していて、年齢とともにどうしても失われがち。清潔感の比率が減り、色気過多になってしまうと品格がダウンしてしまいます。清潔感7・色気3くらいの割合が、周囲を魅了する美人の黄金比率だと思います。

メイクやファッションにおいても、この7:3の黄金比率が存在します。メイクなら、ナチュラル7・スパイス3、ファッションならベーシック7・トレンド3が、人が美しさやセンスの良さを感じるベストバランスです。年齢を重ねると様々な要因からバランスが偏りやすくなります。大人の女性こそ、7:3の黄金比率を意識してみてくださいね」(ヘア&メイクアップアーティスト 小田切ヒロさん)。

雰囲気美人になるための習慣5選

【1】常に「他人に見られることを意識」して姿勢を正す

朋原エミさん 美容家

(ともはら えみ)テレビ、ラジオのアナウンサー、キャスターを経て、現在はサロン経営、講演会講師、美容広告モデルなど幅広く活動、年間2000人以上に施術している。『38歳からの美肌をつくる小さな習慣』(WAVE出版)が発売中。

そこまで美人じゃないのになぜかキレイに見える、雰囲気美人の女性っていますよね。そういう人は例外なく姿勢がよく、いつもピンと背筋が伸びています。姿勢のよさが心の余裕や自信をかもし出し、美人オーラになるのです。では、きれいな姿勢を意識するためには、体のどの部位をどのようにするようにすればよいでしょうか?

「自分では気づきにくいですが、前かがみになり、肩甲骨が硬くなっている方が多いです。まずは肩回しなどをして、肩周りの筋肉をほぐしてから、お腹とお尻に力を入れ、上から引っ張られる意識を。そして、リンパ呼吸法の1、2、3、4…とカウントしながら、息を吸いお腹を引っ込める。この引っ込めたままの状態を、常に意識してください! そうすることで体幹ができ、体が綺麗な姿勢を覚えてくれます」(朋原さん)。日常生活から気を付けることで、姿勢もよくなっていきます。綺麗な姿勢を習慣化すると、電車の中で、後ろにもたれて肩が丸く前に入りがちだった人でも、もたれない方が楽になるぐらい体幹がつき、姿勢が正されるようになります。まずは日常生活から姿勢を意識していきましょう。

【2】鏡で全身をくまなくチェックする

戸田 久実さん 研修講師

(とだ くみ)大学卒業後、民間企業にて営業、社長秘書として勤務。研修講師として民間企業、官公庁の研修・講演の講師として活躍する。対象は新入社員から管理職まで幅広く、相互信頼をベースにした「伝わるコミュニケーション」をテーマに「アンガーマネジメント」「アサーティブコミュニケーション」「クレーム対応」「プレゼンテーション」「インストラクター養成」「女性リーダー研修」など多岐にわたる研修や講演を実施。講師歴は26年。登壇数は3000を超え、指導人数は10万人に及ぶ。

全身くまなくチェックすることが重要。

人前に出るとき、人は鏡の前でヘアスタイルやメイクを直し、トップスを整えるもの。しかし、ちょっと待ってください。そのチェックは全身まで行き届いていますか? 他人の目線はあなたの正面ばかりではなく、後姿や横のライン、足元や頭のてっぺんまでチェックする可能性があります。「つま先から、頭のてっぺんまでチェック。自分からは見づらいのですが、足元は意外に相手の目に入るものです。汚れはもちろん、靴のかかと、つま先まですり減っていないか?を、自分の目で確かめてください。髪のカラーリングをしている場合は、頭の上を鏡で映し、根元に染めていない部分が出てしまっていないかもこまめに確認しましょう。洋服は、ほつれ、シミ、シワ、毛玉、などはないかはもちろん、着たときに全体のラインがどう見えるか、後ろや横からも、360度の視点でチェックしてみます。これは洋服を買うときから気をつけたいポイントです。いくらお気に入りの服でも、身体にフィットしていないと素敵に見えません」(研修講師 戸田久実さん)。

また、着ているものが体にフィットしていておかしなところがないか?だけでなく、着ているものがこれから向かう相手先にふさわしい服装かどうかを確認することも、大切です。訪問先の企業が華美な服装やネイルなどが禁止、という場合であれば、訪問する側も配慮する必要があります。特に相手が女性の場合は、アウェイの状況をつくってしまう恐れもあるので、身だしなみには配慮しなければいけません。出かける際には、ドレスコードにも配慮しながら、全身を360度チェックする習慣を持ちましょう。そうすれば、あなた自身も自信を持って人前に出ることができます。

【3】自分の雰囲気に合うネイルカラーを選ぶ

渡邉季穂さん 『uka』代表・トップネイリスト

爪そのものを美しく魅せるケア」に重きをおいた独自のネイル技術の普及に努め、サロンワークだけでなくネイリストの育成や、一般消費者向けのセルフネイルケアのセミナーを実施するなど、その活躍は多岐に渡る。『uka』のInstagram内のIGTVでは、動画でさまざまな美容法をレクチャー。

「仕事柄、“私の手の色に似合う色を教えてほしい”と言われることがありますが、“手の色よりもご自身の雰囲気に合う色を選んでください”とお答えします。どうしてかというと、手元だけで判断するのは自分目線であって、人からはファッションの一部として見られるからです。ファッションはベーシックカラーが多いならネイルでアクセントをつけたり、トップスとネイルの色をリンクさせてみたり…とファッションの一部として楽しむことをおすすめしたいと思います。Precious世代ですと手元のエイジングが気になって、手が綺麗に見えるネイルカラーを求めたくなる気持ちもわかります。でも、ファッションの一部として考えれば、がんばってきた手元もアクセサリーになって、雰囲気美人になれますよ。」(『uka』代表・トップネイリスト 渡邉季穂さん)。

【4】バランスを失いかけても元に戻してくれる、「香り」を常備

小田切ヒロさん ヘア&メイクアップアーティスト

確かなメイクアップテクニックと豊富な美容知識をベースに、独特かつ卓越したセンスを生かして幅広いジャンルで活躍中。

「日々の仕事の疲れや人間関係のストレスを抱え、体調やホルモンバランスも乱れやすい大人の女性は、意識をしていてもバランスを崩しやすい。ネガティブな方向へ引っ張られそうになったときに、すんなりと元に戻れるようなアイテムを常備しておくといいでしょう。意識に触れやすい香り系のアイテムがおすすめですよ」(小田切さん)。

【5】自分を大切にして常に向上心をもつ

吉田正美さん

コミュニケーション・コンシェルジュ

(よしだ まさみ)20年にわたって展示会ナレーターコンパニオン、式典のMCのみならず大臣、総督など800名以上のVIPアテンドを経験。MCでは、式典、ブライダル、政経セミナーなど1000件の実績。第一印象を劇的にアップする面接指導600名以上。また各種研修にて「話す・伝える・表現する」の育成指導にあたりのべ1500件の登壇実績。好感の持てる話し方、接遇、マナーなど各種講座を現場のニーズに応じて展開。「すぐに使える」実践型の研修には定評がある。著書に『「ぜひとも、あなたに」とお願いされる ハイクラスな人の気配りの習慣』がある。

上品な女性は常に向上する

“品がある”とはどういうことか突き詰めると、相手に対する思いやりだと換言できます。では、人に対して思いやりを示せるようになるには、どうすればいいのかというと、まずは自分を大切にして、心に余裕をもつことが欠かせません。「たとえば、食事はいいものを口にする。爪や髪など見た目のセルフケアをする。ラグジュアリーなホテルやレストランで上質なサービスを受ける。これらは全て自分を大切にする行動です。さらに、身銭を切ってセミナーを受講したり、専門家によるカラー診断を受けて、自分に似合うファッションを追求したりなど、ハイクラスの女性は、自分を大切にしているからこそ、内面も外見も磨き上げることに余念がありません。

このように、自分を大切にすると、他者からの評価も高まり、どんどん自己肯定感が高まります。もちろん、自身を客観視すればするほど、自分のダメなところも見えてくるでしょう。ただ、自己肯定感の高い人は、そんなダメな自分も受容することもできるので、軸がぶれずに凜とした美しさがあります。そして、自分を受け入れているからこそ、周囲の人たちにも優しく接することができるのです」(コミュニケーション・コンシェルジュ 吉田正美さん)。まずは自分に対して優しく。「どうせ自分なんて」と自己卑下するのではなく、「自分は価値のある人間なんだ」という認識をもちましょう。そんなすばらしい自分にとって、ふさわしい日々の過ごし方は? 周囲の人への接し方は? その気づきこそが品格ある女性への第一歩かもしれません。

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